Flock of Goats 2

主に海外ドラマの記録

174 - 最近観てたもの 2020年冬~2021年春

ワンダビジョン

Disney+のMCU新作トップバッターという事で、ビジョン死んだでしょ?とかなんでシットコム?とトリッキーなフックが用意された今作。いくらMCUといえどこの時代普通にやってたら無視され衰退していく可能性があるところを「新しくて面白い」でウルトラCを出し正面突破。

シットコム形式のレイヤー層や、ワンダのメンタルヘルスについて、わかる人にはそれとなく感じられるように作られていて深みがあり、そうでない人もたっぷり楽しめるようになっていて、内容そのものよりもそういったエンターテイメントの戦略に関心してしまった。

回を追うごとにシットコムパロディーの年代が上がっていくのだが、ep3あたりから「あ、これ近代だとモダンファミリーくるかな?」と予想したらep7「第四の壁を破って」で登場で俺歓喜。クレア役ジュリー・ボーウェンもインスタで反応したのが話題になった。

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マスター・オブ・ゼロ:シーズン3

前情報何もなしに観始めて、えぇ…俺のマスターオブゼロは…(困惑)といった感じで始まったのだが、とてもよかった。5話構成でデニース達の幸せそうな結婚生活から始まり、あることをきっかけににすれ違っていくデニースとアリシア、離婚から不妊治療問題が重くのしかかる。

デニースもアリシアも問題へ直面すると親へ電話したり友達と電話したりするのだが、そのシーンがとても良く、彼女達の周りには温かく素敵な眼差しに溢れている。反面、治療費や社会保障(6か月間パートナーとの妊娠を試みて不妊である事が証明できれば不妊治療の保険適用なのだが、同性愛者の事がすっぽり抜けていたりする)など冷たく硬い壁が迫り、厳しい現実が描かれる。

「このサイテーな世界の終わり」でも抑え目かつ気迫に満ちた演技をしたアリシア役のナオミ・アッキーがほんとに素晴らしい。なんとなく救いがあるような終わり方をするが、最後デニースが一人でマリファナを吸う意味ありげなシーンはなんだろう?

ザ・サーペント

1970年代に東南アジアでバックパッカー達を殺害していたシャルル・ソブラジと彼を追うオランダ人外交官を描いた実話を基にしたドラマ。前半は時折やすっぽいズームが使われたり、まるきり見た目が70年代ルックで作られている。当時のファッションに身を包んだ自信に溢れているように見えるマリー(ジェナ・コールマン)が美しいのだが、シャルルに選ばれているのか利用されているのか不安を感じたり、徐々に自分がしている事に自覚的になっていき次第にやつれていく様が見ごたえがある。

彼らの悪事を知ってしまい追う事になったクニッペンバーグは不器用な正義感の持ち主であり、徐々にソブラジにのめり込んでいくのはまあ、テンプレなのだが、なかなか良いキャラクターである。お気に入りはシーモンズおっさんです。

ラブ、デス&ロボット:シリーズ2

1話平均10分程度のアニメーションアンソロジー。シリーズ1の「目撃者」が好きだったのだが、シリーズ2ではハードなSF風味が強まっているように思った。
ブレードランナーやエイリアン世代の断末魔だろうか、ああいったSFが映像作品として主流になることはこの先しばらくはないだろうな、というなぜだが少し寂しい気持ちになった。


ファルコン&ウィンターソルジャー

面白かった。MCUマイアミ・バイスか?と思いきやキャプテンアメリカがいなくなったその後、ファルコンの再起とバッキーを丁寧に描く。書いていて気付いたがワンダビジョンもこれも喪失からの物語という点で共通しているように思う。関係ないが「ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ」でファルコンと(暫定)新キャプテンアメリカが出てますね。

ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス

おもしれー。ホラーなのだが、いい加減にしろこの野郎(笑)! と思わず呆れ笑ってしまいそうなくだらんジャンプスケア(びっくり演出)が来たかと思うと息もするのを忘れるくらいにギンギンに冴えわたった緊張感のあるシーンが来たり、最終話に向けて明らかになる謎にくぎ付けになり、良い意味でバランスの崩れたドラマだった。
下は有名なびっくりシーンをみた少年?と思いきや青年。

youtu.be

ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー

NETFLIXのアメホラを作ろうとしているのか?キャストは同じでストーリーと配役がシーズン1と異なるというフォーマットが同じである。

シーズン1のようにはなかなか乗れず。すこしストーリー上の要素が多く取っ散らかった印象を受けた。

 

ドキュメンタリー

死後の世界を探求する:シーズン1

臨死体験霊媒師、死者からのメッセージなど複数人の証言を基に死後の世界を検証する。人間の「意識だけ」というものが存在するのかも?と見終わった後には少し世界が広がったように感じられる。ちなみに英語圏でなんというのか忘れてしまったがここでも取り上げられている所謂コックリさんについては Disney+でも配信されてるナショジオの「脳トリック」シーズン5で科学的な説明がされているのでこちらもぜひ。(脳トリックは子供達と観ているが面白い)

事件現場から:セシルホテル失踪事件

 2013年にロサンゼルスのセシルホテルの屋上にある貯水槽から死体が発見された事件を取り上げる。なんとも不思議なエレベータ内の映像や周辺で起こる推理や偶然の一致、深まる謎に一気見。ラストには悲しい事実と見解が明らかになる。しかしそれを最後に明かすのはちょっとずるくないですかね…

 

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そういえばなんと「デクスター」がリミテッドシリーズで復活だそうで。

https://youtu.be/Qr5NixKgrz8

今年秋、10エピソードとのこと。